銃規制 2017 10 7

 アメリカのラスベガスで起こった銃乱射事件については、
日本でも、大きな衝撃として、何度も報道されました。
 アメリカで、銃規制が進まないのは、
全米ライフル協会という圧力団体の存在や、
合衆国憲法の拡大解釈による「銃所有の権利」などが、
よく報道されます。
 法の拡大解釈については、
リベラル派が得意とするところですが、
銃所有については、保守派が拡大解釈をしています。
 話がそれました。
アメリカで、銃規制が進まないのは、
実は、別の理由があります。
 リベラル派の民主党も、
本格的な銃規制に乗り気でない理由があるのです。
 それは、渡辺将人氏の「見えないアメリカ」という本が詳しいのですが、
この本は、学術的な本に近く、
アメリカ政治やアメリカ文化に一定の知識がないと、
一般の人には読みにくいと感じられるでしょう。
 そこで、この本を読んだ私の記憶から書きます。
銃規制が進まないのは、
狩猟文化、あるいはハンティング文化があるからです。
 日本と比較すると驚くでしょうが、
アメリカでは、狩猟(ハンティング)は、
広く一般的な趣味となっています。
日本では、このように広く普及した趣味はないかもしれません。
 銃規制が進めば、やがて狩猟で使う銃にも規制が及ぶかもしれない。
そう考えるアメリカ人は多いと思います。
 そういうわけで、リベラルな州でも、
本格的な銃規制には、反対だと思われます。
 民主党が、本格的な銃規制に乗り出せば、
リベラルな州において、次々と、大規模に票を失うことになるでしょう。
 しかしながら、ラスベガスで起こった銃乱射事件の報道から推定すると、
事件には、自動小銃か、アサルトライフル(突撃銃)の市販版が使われたものと思われます。
 本稿では、突撃銃が使われたものと仮定して、話を進めます。
突撃銃とは、主に陸軍兵士が使う大型の銃のことで、
多くの日本人は、ハリウッド映画の中で見たことがあるでしょう。
 「そんなものが、市販されているのか」と驚くかもしれませんが、
市販されている突撃銃は、連射が不可能になっています。
連射できない突撃銃は、ライフルに近いということで、市販されているのかもしれません。
 ただし、銃乱射事件の報道映像の「音」からすると、
連射された音であり、連射できるように改造されたものです。
 そういうわけで、連射が可能になる改造部品の販売を禁止する方向で、
銃規制が進む可能性があります。
 「あれは、全米ライフル協会ではなく、
『全米マシンガン協会』ではないか」と言われないためにも、
このような銃規制には、全米ライフル協会も賛成すると思います。
 本来であれば、突撃銃の禁止という本格的な銃規制をすべきですが、
共和党も民主党も乗り気でないと思います。
 それにしても、今回の事件を思うと、恐ろしいものを感じます。
犯人は、突撃銃を連射可能にしたうえに、
大量の銃を持ち込んでいることです。
 突撃銃を連射可能にしても、
1分間に100発以上も弾丸を発射すれば、
砲身が超高温になり、使い物にならなくなると考えて、
代わりの銃を大量に持ち込んだのかもしれません。
 銃規制の数量制限も必要でしょう。
銃保有は、一人一丁までという規制です。











































































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